村上春樹がサロマ湖100㌔ウルトラマラソンを走りゴールまじかで感じたことを綴っている。
非日常の、11時間42分。やっとのおもいでゴールにたどり着いた。
僕の無口な心臓は一定の速度で膨張と縮小を繰り返している。僕の肺は働きもものふいごのように律儀に、新しい酸素を体内に送り込んでいく。
僕は僕であって、そして僕ではない。
自分という魂が、自分という身体に溶け込み100㎞のゴールに導いた。
心臓・肺・脚・筋肉・その他身体の各パーツが協力して自分という魂を100㎞という過酷な道程を走り最後のゴールまで連れて行ってくれた。
僕は僕であって、そして僕ではない。
自分もそうだった。
チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン100㎞の部に参加して、フルマラソンの42,195㎞のラインを越え未知の距離へと足を踏み入れ疲労困憊の走りの中さまざまな妄想が心に現れた。
今までの自分、今の自分、何をやってきたんだ。何をやっているのだ。
そして、これからの自分を考えた。
僕は僕であって、そして僕ではない。
自分は自分であって、そして自分ではない。
鏡に映った自分の姿を見て、自分が自分を見る。
おまえは誰だ?
このオサンは誰なんだ?
身体は借り物、魂がその借り物の身体に入り込み現世界を生きている。
魂がウルトラマラソンを走りたいと借り物の身体を鍛え100㎞の道程を魂とともに旅をする。
100㎞の道程を経験したからこそ感じる身体への感謝の気持ち。
100㎞を走って
僕は僕であって、そして僕ではない。そんな気がした。
100㎞を走ってゴールしてやっとたどり着いたと安堵してしていた時の表現を こう書いている。
身体の中で堅く閉まっていた結び目のようなものが、だんだんほどけていくのが感じられる。そんなものが自分の中に存在したことすら気付かなかったのだが。
10時間以上のレースを終えての感覚、自分も同じような感覚だった。
そこは政令指定都市になった。
その都市の北の隅っこ山間部に佐久間町に暮らしています。
当時、合併の説明に、佐久間町の役場の職員が私の地域に説明に来た。
静岡市に合併した井川地区を例にとり
「佐久間町もイズレ井川地区のようになるでしょう」
と、他人事のように言っていた。
これから私の暮らす佐久間町はどの様になっていくのだろう。
そんな寂しい気持ちでいたころ、ウルトラマラソンを走る人に出会い、
「遠い未来を憂い悲しむより、今を楽しもう」
そんな気持ちになり、自分で北遠でマラニックを企画するようになった。
合併して10年がたった。
当時立ち上げたNPO「がんばらまいか佐久間」元佐久間町の議員が頑張っている姿を見て感動した。
9年間その活動に協力したが、理事たちの夢や希望のない言葉に失望して今は水窪のNPO「山に生きる会」に参加させてもらっている。
袖振り合うも他生の縁
こらからも、偶然でほんのささやかな出会いを大切に、人との絆を大切に、残された人生を歩んでいきたいと思う。
「お金ではなく人の出会いででっかく生きろ」
中村文昭さんYouToube
https://www.youtube.com/watch?v=3myR2kVJ3ns
”しんしん”55歳
2015/11/25現在。。。
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