昭和10年生れ。
戦争が終わった時、少年時代だった。
GHQがジープで城西にも着て、チョコレートを投げていったと言っていた。
青年になり、兄貴のお嫁さんと結婚をして、私が生まれた。
トーチャーの兄貴の子は二人、昭和22年生まれの兄と、昭和23年生まれの姉。
写真は兄に抱かれる私(笑)
バカだった私は、二―チャー・ネーチャーが如何してこんなに年上なのか分らなかった。
聞いてはいけない過去なのかと思い、その事は聞かなかった。聞けなかった。
ただ、トーチャーはかわいそうだナ~っと思っていた。
相手が年寄りで、と、勝手に思っていた。
トーチャーは城西のマルシという製材で働いていた。
月に一回、給料日には城西からモツを買って来てくれた。
月に一回食べるモツは美味かった。残った汁もご飯にかけた食べた。
トーチャーはマルシまでオートバイで通ったいたが、車の免許を取得した。
そのトーチャーがマルシを辞め、豊橋に出稼ぎに行った。
豊橋でも同じ製材の仕事。同じ仕事でも貰った給料は、豊橋で働いた方が多かった。と言っていた。
そのかん、横吹の村の付き合いはカーチャーがやっていた。
1970年代、山の中腹の村「横吹」にも村道を造ろうという話が出てきた。
横吹でお茶を始めたのも早かった。そうだ。
それまで麦とか野菜を作っていたのをヤメ、お茶を始めた。
隣のオバ―に「そんなもん作って、こらから何食うダ~」と言われたそうだ。
水窪にできた富士鐵工所に入って働いた。
春、お茶の時期になると富士鐵工で働いて家に帰って来てお茶を揉んだ。
働いて働いた。
1980年代、横吹には村道はできない。ある反対する人がいて自分のうちまでは村道はできない。
横吹を出ることを決めた。
佐久間町半場に越してきて、私たち家族と同居した。
定年が近づいてきて、50歳代後半の夜勤は辛かっただろう。
そんなときに
「大変だけど、家に帰って孫の顔を見ると疲れも吹っ飛ぶゾ~」
そんな言葉が、わたしは嬉しかった。
半場に暮らして、トーチャーは富士鐵工所を定年した。ある秋の日に、佐久間ダム祭りに孫を連れて行った。
当時の佐久間町の町長小原侃之助さんと話をしたそうだ。
小原侃之助さんは城西小学校時代の同級生だそうだ。
レベルはだいぶ違うが(笑)
肝臓の悪かったトーチャーは、佐久間病院で癌の告知をされ、三か月後に死んだ。
さくまの里に入所しているカ―チャーは葬儀には参列することはできなかった。
トーチャーの葬式が終わって。家族でさくまの里に行ってカ―チャーにであい、「トーチャー死んだ」と伝えた。
痴呆の進んだカ―チャーは何もわからない様子だった。
ただ
死んだの一言は分るみたいで、こう答えた。
「死んだ~」
トーチャーは幸せだったのだろうか?
俺は幸せだったと思う。
昭和10年(1935)に生まれ。平成22年(2008)にこの世を去った。
73歳
人は若かったという。
が、俺は幸せな人生なんじゃなかったかと思う。
トーチャー・カ―チャーがいたからこそ今の自分がある。
日本国紀
日本の長い歴史の中の自分たちの営み。
世界の歴史の中では一瞬の出来事。
先人に感謝し明日からの自分らしい生き方につなげよう。
そこは政令指定都市になった。
その都市の北の隅っこ山間部に佐久間町に暮らしています。
当時、合併の説明に、佐久間町の役場の職員が私の地域に説明に来た。
静岡市に合併した井川地区を例にとり
「佐久間町もイズレ井川地区のようになるでしょう」
と、他人事のように言っていた。
これから私の暮らす佐久間町はどの様になっていくのだろう。
そんな寂しい気持ちでいたころ、ウルトラマラソンを走る人に出会い、
「遠い未来を憂い悲しむより、今を楽しもう」
そんな気持ちになり、自分で北遠でマラニックを企画するようになった。
合併して10年がたった。
当時立ち上げたNPO「がんばらまいか佐久間」元佐久間町の議員が頑張っている姿を見て感動した。
9年間その活動に協力したが、理事たちの夢や希望のない言葉に失望して今は水窪のNPO「山に生きる会」に参加させてもらっている。
袖振り合うも他生の縁
こらからも、偶然でほんのささやかな出会いを大切に、人との絆を大切に、残された人生を歩んでいきたいと思う。
「お金ではなく人の出会いででっかく生きろ」
中村文昭さんYouToube
https://www.youtube.com/watch?v=3myR2kVJ3ns
”しんしん”55歳
2015/11/25現在。。。
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